フリートーク

防衛費増額が“現実的”だとは思えませんが何か?

ウィーンで開かれていた核兵器禁止条約(現在62の国と地域が批准)の締約国会議が昨日閉幕しました。

この会議には広島や長崎の被爆者たちもオブザーバーとして参加していますが、日本は核兵器禁止条約自体には参加していません。

ある意味被爆者らの長年の訴えが身を結んだ形での条約発効であったのに、被爆国の日本がこの条約に参加しない(できない)というのはなんとも皮肉な話です。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、日本も防衛費の増額や抑止力としての核保有も議論すべきといった声が聞かれます。

世界はまさに現実的な“核の脅威”に直面している—というわけですが、だからと言って今、核兵器廃絶の声(願い)を黙殺してしまって良いのでしょうか。

理想と現実の狭間で

こういう、いわゆる“綺麗ごと”を言うと、「理想論だ」「非現実的だ」とムキになって反論する人がいます。

あえて書きますが、理想論の何がいけないんでしょう?
思い描く理想があるからこそ、人はそこに向かって努力するわけじゃないですか。

例えが適切かどうかわかりませんが、、、
将来は医師になりたいと思っている子供がいたとします。
けど、現実として家が貧しくてお金がないから無理と諦める子がいたり、あるいは勉強が苦手で成績が追いつかないから途中で諦める子もいるかもしれない。

それが現実というものだから諦めなさい、と言うのは簡単です。
でも、本当に無理ですか?
貧乏な家に生まれた子は一人も医師になっていませんか?
成績が低い子は努力してもずっと低いままですか?
追い求める理想像があるなら、そこに向かって頑張ってみようよ、うん頑張る!っていう子は突破できるかもしれませんよね。

理想を捨てたらそこで成長はストップだけど、諦めなければ道はあるはず。
「それが現実だから」と言って理想を追うことすら放棄するのは違うと思うんですよ。

時代は本当に変わったのか?

時代は変わったから“現実的に”備えを万全にしなければ、という理屈で今回のロシアの軍事侵攻を引き合いに出すケースが多いわけですが、ちょっと待ってよ、と僕は個人的に思っています。

この戦争で誰か得をしてますか?(喜ぶのは武器商人くらい)
何か一つでもいいことがありましたか?
世界中に迷惑をかけた挙句、仕掛けたプーチン本人だって目的を果たせていないわけで、下手すりゃただの自滅行為に終わりそうな情勢ですよね。
核を使ったらプーチンの勝ち、というわけでもないでしょ。(むしろ破滅への道)

プーチンはウクライナも自分の国だと思ってるからやってるんでしょうけど、中国の狙いはまた質が違う。
そう考えると、ロシアの次は中国だっていう考えも短絡的すぎると思うし、ロシアの失敗を見た上で“自分も”とはならないんじゃないかな普通。

ロシアや中国がうろちょろしても挑発に乗ってはいけないですよ。
日本が反撃に転じればむしろ脅威が増すだけでしょう。

自民や維新なんかは防衛費をGDP比2%以上に引き上げると言っていますが、そんなことで本当に抑止力になるんでしょうか? むしろ逆じゃないですか?

抑止力だと言って日本が軍拡に走れば周辺国を刺激するだけだし、下手に核保有なんかを言い出したら「やっぱり日本は軍事国家だった。ついに本性を現した」というプロパガンダに使われる恐れだってある。

ロシアに隣接するヨーロッパの国々が備えるというのはまだ理解できますが、日本が防衛費を増やしたら“攻められるリスクが減る”ということにはならないんじゃないでしょうか。
むしろ、そっちがそうくるならこっちだってもっと増やす、ってなるだけじゃないかと思うのですが。

そんなことより日本は、国内の経済を立て直すことに力を入れるべきですよ。
このまま円が(日本が)どんどん安くなって、人口も減る一方でってなったら、戦争がなくても日本は潰れますよ。
そっちの方がよっぽど“現実的な”問題じゃないでしょうか。苦笑

「歯には歯を」で戦い合った結果、その反省の上に大枠としては国際平和が保たれてきたんですよね。
時代は変わった、と断じる前に、時代錯誤の無法者は包囲して孤立させることだし、やっても無駄だよ、と思い知らせることが大事ですよね。
第二のプーチンを生まないためにも。

平和外交が無駄だったと斬り捨てるんじゃなく、そこは継続することが大事じゃないかと僕は思いますけどね。

たとえ「理想論だ」と馬鹿にされようとも。

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