NHKの「プロフェッショナル」で「出川哲朗という道」というのをやっていました。
“リアクション芸人 出川哲朗 激動の100日に密着”というのが副題。
出川さんの凄さというのは十分わかっているつもりでしたが、改めて彼の魅力、人間性に触れることができて面白かったですね。
かつて「抱かれたくないタレント」とか「横浜の恥」とか言われたりしていた不遇の時代も知っていますが、僕自身は昔も今も変わらず「出川は面白い」と思っています。
だって、もう存在自体が面白いじゃないですか。
ただ普通に何か食べているだけなのに、出川だとなんかおかしい、みたいな。笑
テレビの世界で活躍する人って、仕事の現場では「作ってる」人がほとんどだと思うけど、出川さんの場合は何も作ってない「素のまま」という感じがする。(実際にはいろいろ考えてやっているだろうけど)
本人も「リアルガチ」でやっているからこそ、最上級の「ガチ」が画面からも伝わるんでしょうね。
演出的にありがちな「いい話」として笑、お母さんとのエピソードも盛り込まれていました。
世間から嫌われていた30代の頃、実家の海苔問屋にまで嫌がらせが及んだとき、出川さんがお母さんに「恥ずかしい思いをさせてごめん」と謝った、と。
そのときのお母さんの返しが、
「哲ちゃん、何言ってんの。どんなジャンルだろうが日本一になることはすごいことなんだから、胸を張りなさい」
だったと。
それで吹っ切れたということだったんですが、やっていること自体は昔も今もあんまり変わっていないんですよね、実は。
変わったのは見ている視聴者の側で、昔はただ「汚い」とか「恥ずかしい」だったのが、徐々に「面白い」とか「かわいい」に変わってきた。
そういう意味では「ぶれずにやり続ける」って…やっぱ強いし大事なんだな、と思いました。
だって、かつては「横浜の恥」だったのが、今や「横浜が生んだスター」と持ち上げられているんですからね。笑
番組恒例の「プロフェッショナルとは」のくだりは、リアクション芸人の出川さんに合わせてジェットコースターに乗りながら言わされる、という演出でした。
この企画に対する出川さんのリアクションも完璧で、さすがプロだなと思いましたね。
恐怖の表情で笑いを取りつつ、合間合間でしっかり答えを言う、っていう。
「プロフェッショナルとは」と問われて彼が言ったのは、
「ぶれないこと! ぶれないで自分の好きなことをやり続けること。それを仕事としてやってる人はみんなプロフェッショナルなんじゃない? 俺もプロフェッショナルになりた〜い!」
でした。
まさに唯一無二のリアクション芸人 出川哲朗の真骨頂、ですね。